てしおにかけたレシピ開発の裏側をお届け【tesio MAGAZINE003】

てしおにかけたレシピ開発の裏側をお届け【tesio MAGAZINE003】

みなさんこんにちは。

秋の雰囲気が漂い始めた9月末。広尾駅から程近い場所にたたずむ ”薫HIROO” の黒く重たい扉を開けると、真剣な面持ちで仕込みを行う男性の姿が。

今回は、tesio FOODSのレシピ開発を担っていただいている、レストラン ”薫HIROO” のシェフ 次広哲司さんにお話を伺いました。

ー 浜松の同級生と、料理人としてのチャレンジを ー

次広さんとtesio FOODSの関わりが始まったのは、実は4年前の2020年。

「以前働いていた六本木ヒルズのレストランに、tesio FOODS運営会社である株式会社PMA代表の山口が、杉山を連れて食べにきてくれたんです。僕は静岡県浜松市の出身で、実は僕たち3人は高校の同級生なんです。山口とは当時から仲良くしていましたが、杉山は面識はあったものの話したことはなかったので、食べにきてくれた時まで彼が今農家だということも知りませんでした。実際に彼が作っているピーナッツバターを食べたら美味しくてレストランでも使いたいと思いましたし、山口は東京で会社をやっているし、純粋にみんなすごいなと。そんな中tesio FOODSの構想を聞いて、一緒にやれることがあるならぜひやりたいなと思ったんです。人はみんなそれぞれ社会における役割があって、僕は料理人としてできることがある。だからこそ、挑戦しようと決めました」

ー 次広流・唯一無二のキムチ作り ー

次広さんには、tesio FOODSのレシピ開発を行っていただいています。唯一無二で、今まで食べたことない!という声が続出しているレシピはどのように作っているのでしょうか。いろいろな興味深い答えが返ってきました。

「僕は一応西洋料理をベースにしているので、キムチは今まで作ったことがなかったんです。だからこそ、僕にしか作れないキムチがあると考えていました。キムチのレシピと一口に言ってもいろいろありますが、僕ならではの強みは ”レストランで働いている料理人” だからこそ持っている料理観や技術が投影されたものが作れることだと思うんです。もちろん既存のレシピは参考にしました。世の中のいろんなキムチのレシピの構成を書き出して、必ず共通しているものは何かを割り出します。そこでわかった材料を同じように使っても意味がないので、それらの構成要素がそれぞれなぜ使われているか、意図を考えるんです。例えば一般的なキムチは、旨み成分のアミノ酸として塩辛やエビを使うことが多いですが、tesio KIMUCHIでは臭みがなくて風味が出る鮎の魚醤を使っているという具合です。そういう考え方でキムチのレシピを作ると、白菜料理としてのキムチが出来上がるんです。この考え方はいつも、レストランで料理を作るときにも大事にしている考え方ですね」

唯一無二なtesio FOODSのレシピも、薫HIROOの料理も、同じようにできているんだと知ると、なぜおいしいかが腹落ちします。

ー 浜松が僕を作ってくれたからこそ、tesio FOODSに参画できて嬉しかった ー

「tesio FOODSに参画して、影響を受けたこともたくさんありますよ。まず、僕らのように料理人の仕事をやっていても、一つひとつの素材がどのような環境で育って、どのようなこだわりがあるかというのは、なんとなく知っていても深くメカニズムまで知る機会はそこまで多くありません。ですが、tesio FOODSに参画して炭素循環農法を知ってから、普段レストランで扱っている他の素材についても同じようにもっと深く知りたくなりました。それが、素材の作り手へのリスペクトに繋がりますし、リスペクトは僕たちが料理を作る上での思いにも繋がりますね」

「あとは単純に、tesio FOODSを通じて浜松に関わる仕事ができていることに嬉しさを感じています。食において世界のトップレベルである東京でシェフをやっているからこそ、東京で勝負し続けたいという気持ちはありつつも、浜松が僕自身を作ってくれた部分もあるので、料理を通じて浜松に関わりたい気持ちはずっとありました。浜松には「やらまいか」という言葉があって、「やってやろうじゃないか」という意味なんですけど、世界のヤマハもホンダもスズキも浜松の会社なのは、そういう土地の気質があるからなのかなと思ったりします。僕はそういう浜松に影響を受けて、料理という分野でトップになりたいと思ったんですよね。だからこうやって、浜松でてしおにかけて育てられた杉山の野菜が、僕のレシピを再現してくれる松本さんの手によって加工されている、そんなtesio FOODSに関われていることには、とても大きな意味があると感じています」

次広さんの言葉に感銘を受ける我々でしたが、逆にtesio FOODSが次広さんの夢に少し貢献できていただなんて。tesio FOODSメンバー一同誇らしい気持ちになりました。

盛りだくさんな次広さんのインタビューは、
12月に第2弾をお届けします!

第2弾では、次広さんの料理哲学にも触れながら
現在予約発売中の2025年発売tesio KIMUCHIの意気込みについても
お届けする予定です。

ぜひお楽しみに。

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